SMART BRAIN
-MASKED RIDER-
仮面ライダー555
-STORY-
第3話
おれの名前・前編 -2/9放送-
千恵を手にかけた後、勇治はスマートレディに誘われスマートブレイン社へとやってくる。社長から謎のメッセージを受け取る勇治。『王の眠りは深い』。これは一体・・・?
東京・長田家。家族4人の食卓。明るい会話の中、長女の結花だけがどことなく孤独感を滲ませている。過って食事をこぼした結花に、布巾を投げ付ける父。通学途中、結花から金を巻き上げる妹・道子。学校でもイジメに遭っていた結花は、メール上で全く違う自分になることで、現実の苦しみから逃れていた。家族から愛され成績優秀な女子高生を演じる結花。そうとは知らず、メール相手の菊池啓太郎は、結花にほのかな憧れを抱いていく。
九州在住の啓太郎は、クリーニング店のバイトに精を出す毎日を送っている。そんなある日、洗濯物を配達中の啓太郎は、突然、飛び出してきたバイクを避け事故を起こしてしまう。バイクの乗り手は巧と真理。真理は、走り去った巧を気にしながらも、配達ができないとみんなが不幸になっちゃうと嘆く啓太郎を、手伝うことに。
バイクのリアに啓太郎を乗せて走る真理。配達先を回りながら、真理は啓太郎がちょっと変わった思考の持ち主であることに気付く。啓太郎は「困った人を助けるのは当然」と、クリーニングの仕事以外でも、頼まれ事を喜んで引き受けてしまうのだ。真理から見れば、利用されているとしか思えないのだが、啓太郎にしてみればそんな風に考える真理の方が変わっているのだとか。
とにもかくにも、配達は残すところ、あと一件。その時、アクシデントが起きる。ふいの風に流され、洗濯物が飛ばされてしまうのだ。汚れてしまった白いシャツ。啓太郎の心は再びどん底状態に。「もうだめだ、終わりだ・・・」。真理は、感情過多の気がある啓太郎に少々困惑しながらも、その場をしのごうと、嫌がる啓太郎を引きずるようにコインランドリーへと向かう。するとそこには、見覚えのある赤や黄色のパンツが。近くに逃げた巧がいる。真理は巧のパンツを握りしめたまま、外へと飛び出していく。そうとは知らず、入れ違いでやってきた巧は、足りないパンツを巡って啓太郎と争いを始めてしまう。そして・・・ビリッ!ついに預かり物のシャツが、破れてしまうのだ。ガックリと膝を付く啓太郎。戻ってきた真理が、巧にパンツを投げ返す。巧は一瞬、驚きの表情を浮かべるものの、さっさと洗濯物をバッグにしまうと、何の謝罪もせずその場を立ち去ってしまう。慌てて後を追う2人。そこに、突然現れた一人の男が、真理の前に立ちふさがる。「ベルトを寄越せ!」。瞬間、男はオックスオルフェノクに変身。腰を抜かす啓太郎。吹っ飛ばされる真理。気付いた巧が駆け戻る。「またこれかよ」。巧は諦めたようにベルトを装着すると、ファイズへと変身し、オルフェノクへと向かっていく。
そのころ、東京の結花は、雪の降る中、ひとり帰宅の途についていた。学校でのイジメは止まない。家にも居場所は無い。とぼとぼと歩道橋を渡る結花の体が、ふっと沈み込む。舞う赤い傘。階下へ転落した結花は、静かに息を引き取るのだった。その体に降り積もる雪、雪・・・。
ファイズは激闘の末、見事オルフェノクを退治。一方、東京では、停止したはずの結花の心臓が再び動き始めていた。
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